『同窓生便り』第2号 93回生 廣田真理衣 美濃七菜子「演奏会での共演」

甲南小学校、甲南女子中学校を共に過ごし、同じ音楽の道を歩み、再会を果たした同級生コンビで書かせて頂きたいと思います。

甲南小学校93回生の廣田真理衣です。
私は現在、東京都にある音楽大学、桐朋学園大学の大学院1年に在籍し、ヴァイオリンを専攻しております。
甲南幼稚園〜甲南女子中学校までとても濃く楽しい時間を過ごしましたが、中学2年生のはじめ頃に音楽をもっと真剣に学びたいと思い、兵庫県立西宮高校音楽科へと進学しました。
高校では、同じ志をもつクラスメイトからたくさんの刺激を受け、コンクールを受けたり、学校の演奏会、実技試験のために切磋琢磨練習したりと、毎日音楽漬けのとても充実した日々を過ごしました。そのような毎日を過ごすうちに、音楽を志すもっとたくさんの同世代が集まる東京で学びたいという思いが強くなり、オーケストラ、室内楽に力をいれている桐朋学園大学に進学することを決意しました。
大学在学中は、ソロ、室内楽共にたくさんの素晴らしい先生方のレッスンを受講したり、オーケストラのコンサートミストレスをさせて頂くなどの貴重な経験をたくさん積むことができました。現在は大学院で色々な作品への理解を、作曲家の時代背景や国柄、周りにいた人々や勉強していた作品から読み解くなど、色々な角度から深めたいという思いで日々作品と向き合っています。
また、プロのオーケストラに入団したいという夢もあり、それを叶えるためにアンサンブルについての講習会やセミナー、授業や頂いたお仕事の中で勉強させて頂いています。
ここまで自分のやりたいと思った道を自由に歩ませてくれた両親、そしていつも応援して下さる先生方や友人には本当に感謝をしてもしきれないほどです。

甲南小学校93回生の美濃七菜子です。
私は現在、看護学校に在籍しています。
小学校、中学校と甲南での生活を送りました。中学入学時は、高校3年まで甲南で過ごし、大学から桐朋学園大学を目指そうと考えていました。
しかし、中学1年の冬、桐朋学園大学附属の高校を目指すことを決め、受験勉強に励む日々が続きました。無事、桐朋女子高等学校(男女共学)へ進学することができ、クラシック音楽に携わる者達と共に音楽への意識をより一層高めることができたと思います。朝練をするために朝5時に学校へ行き一限の授業までピアノを練習していたときもありました。辛い時もありましたが、こんなに音楽漬けな日々を送れたことは今となっては幸せだと感じます。そのまま桐朋学園大学へ進学し、7年間を桐朋で過ごしました。
大学では教員免許を取得するため、母校である甲南女子中学・高等学校へお邪魔しました。
その際、甲南の方々は温かく出迎えてくださり、母校が甲南でよかったなと心から思いました。大学を卒業したら就職することも考えましたが、父が医師、母が看護師なのもあり医療関係に携わる仕事をしたいと考えはじめました。そこで受験をして、今の看護学校に入学しました。毎日朝が早く、体力仕事なところもあるので疲れが溜まってしまいますが、息抜きにピアノを弾いたりしています。
今このご時世で、看護師という職の大変さが表立ってわかりますが、甲南や、桐朋で鍛えられた忍耐力の強さを活かせられればいいなと思います。

私たちは、小学校の時、クラスが違うことが多かったのですが、音楽を頑張っている者同士、いつか共演したいねと話していました。その夢は中学2年生の時に叶い、学年の音楽会で「メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 第3楽章」を演奏することができました。
その後、高校で別々になってしまいましたが、大学で再会し、新人演奏会で再び共演することができました。その演奏会には甲南小学校の先生方や同級生、保護者の方もたくさんいらして下さいました。
また、演奏会に声をかけた同級生が、甲南小学校の頃の他の同級生たちにも声をかけてくれて、小学校のつながりの強さや温かみを感じさせられました。甲南の大人になっても切れることのない大切な絆は、とても濃い小学校生活を送ったからこそ得られるものだと思いました。
これからも甲南で過ごした日々に感謝して、この繋がりを大切にしていきたいと思います。

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廣田真理衣

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美濃七菜子